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ピースボート

【病気対策】世界一周経験者の選ぶおすすめクルーズ船⑤(新型コロナウィルス)

こんにちは。ゆっきぃです🙂

このコーナーでは世界一周クルーズ経験者が様々な疑問に答えていきます。

5回目の今回は世界一周中の病気対策について。

2020年に入り、日本に停泊中の大型客船で新型コロナウィルスが猛威を奮っています。

今回は過去に乗船した乗客の立場から、クルーズ船での病気とその対策をお伝えします。

 

注意が必要な病気

クルーズ船では長期間に渡って狭い船内多数の乗客が生活します。

そのため一度感染が広がると爆発的な蔓延が危惧されます。

 

一般的に海外旅行で心配される病気は次のようなものがあります。

太字特にクルーズ船において注意が必要な病気です。

 

人から感染するもの

  1. 風邪
  2. 新型コロナ・SARS・MARS
  3. インフルエンザ
  4. 性感染症
  5. 結核
  6. 麻疹(はしか)
  7. 風疹
  8. エボラ出血熱

 

風邪インフルエンザは船内で普通に発生します。

当たり前過ぎて常に気をつけて過ごすのは少し難しそうでした。

体調の悪そうな人を見かけた際は手洗いやマスクをするなど最低限の予防を心掛けましょう。

一番の予防は体の抵抗力を落とさないことです。

暑い国だと冷房をガンガン掛けるので、羽織るものは必ず用意しましょう。

また船での生活はついつい楽しくて夜ふかししたり、飲みすぎたりしがちです。

寝不足や二日酔いから体調を崩すケースもありますので、普段と違う環境だと自覚し、十分な休息をとって体を休めるようにしましょう。

風邪薬は、大量に持っていくことをおすすめします。

100錠入りの総合感冒薬のビンを3つも持っていったのですが、周りの人にあげたら1ヶ月で無くなってしまいました。

のど飴(龍角散やVICKS)や、マスクは船でも買えますが、高いので多めに持っていくと重宝します。

 

 

横浜に停泊中のダイヤモンド・プリンセス号では新型コロナウィルスが大流行しています。

自覚症状がなく検査を待っている間にも次々と感染していき、現時点では3700名の乗員中600名以上が感染という結果になりました。

今回は初動が遅かった点や、その後の判断ミスも多々ありそうですが、もし今後も同様にクルーズ船で同じ様な事態が発生した場合、現状の対応では防ぎきるのは難しいのではないかと思います。

この事は、後述のクルーズ船での実態の部分でも、改めて取り上げます。

 

 

近年クルーズ船で特に問題になってきているのが性感染症の問題です。

若者同士は想像に難くないですが、熟年間での事例も急増しているそうです。

海外旅行+自分の部屋にいつでも戻れる、という環境はハメを外しがち。

普段と違った出会いも船旅の醍醐味とは言え、不特定多数との親密過ぎる交流は控え、しっかりと自制を保って行動することが大切です。

 

 

また、地域限定ですが気をつけなければいけない病気も多数あります。

アフリカ中部や西部などを旅する場合、エボラ出血熱が依然として脅威です。

2014年の流行の際には2万8千人が感染し、1万人以上が死亡しました。

致死率40%という非常に危険なウィルスです。

これらの地域を訪れる予定がある際は、外務省の渡航安全情報や、厚生労働省の検疫所などの情報を事前に調べてから行動しましょう。

 

 

食べ物や水が原因

  1. ノロウィルス
  2. 病原性大腸菌(O157など)
  3. コレラ
  4. 赤痢
  5. 腸チフス(サルモネラ菌)
  6. A型・E型肝炎
  7. 寄生虫

 

まずできる対策は、生水や、生の食材を食べるのを控えることです。

途上国では、飲み物の氷、サラダを洗った水、果物を切った包丁、プールの水なども感染の原因となります。

インドやアフリカでは歯磨きもペットボトルの水でしたほうが安全です。

動物を触った後も、他のものに手を触れる前に、石鹸でよく手を洗いましょう。

ジュースは「ノン・アイス」とか「ウィズアウト・アイス」と言って氷なしにしてもらうと安心です。

現地の安宿などでは、シャワーの水が目に入って結膜炎になった人がいるそうですが、船で生活している分には船内の水は消毒されているので心配ありません。

食べすぎたときのための胃腸薬、お腹が痛くなった時(軽い症状)のときのために整腸剤(ビオフェルミン)などを多めに持ってると安心です。

正露丸も効きますが、船は換気があまり良くないので荷物や自分から変な匂いが漂うことになります(笑)

 

 

寄生虫は魚介類や生の肉に含まれている可能性があります。

サケやサンマ、タイ、ブリなど多くの魚に案外普通に寄生しており、魚屋やスーパーでは魚をおろす際に取り除いているそうです。

加熱処理で無力化できるものがほとんどですが、生食が問題となります。

露店で売られている鮮度の落ちた肉や半生のハンバーグ、それに貝などは特に気をつけましょう。

近年は世界中で寿司が人気なので、生魚も食べる機会が増え注意が必要です。

 

 

傷口が原因

  1. 破傷風
  2. 狂犬病

 

破傷風は傷口から入る細菌が原因で、菌は通常の土中に広く分布します。

成人死亡率が30%と高く、発症すると筋肉が痙攣し死に至ります。

土いじりをした後は体をかいたりせずに、石鹸で手をよく洗いましょう。

転んで傷が出来た場合は、傷口を清潔な水で洗い流しましょう。

 

狂犬病はアジア、アフリカ、中南米を含むほぼすべての国と地域で発症例があります。

動物は犬が多いですが、コウモリやその他様々な動物で感染の危険性があります。

日本にいる限りはあまり危険なイメージはありませんが、発症すると致死率100%の恐ろしい病気で、毎年5万人以上が死亡しています。

野犬や動物には不用意に近づかないようにしてください。

もし動物に噛まれたり引っかかれたりしたら、すぐに流水で洗い流し消毒してください。

目や口をなめられた場合も感染のリスクがあります。

その後は病院で適切な治療(ワクチンを当日、3日、7日、14日、28日、90日後の6回摂取)すれば発症を抑えられます。

6回も大変ですが、発症すると100%手遅れなので、必ず医師の診察を受けましょう。

 

 

蚊やノミが媒介

  1. デング熱
  2. マラリア
  3. 黄熱病
  4. 日本脳炎
  5. ペスト
  6. トコジラミ(南京虫)

 

デング熱は一時期日本でも話題になりましたね。

黄熱病は多くの西アフリカ諸国がワクチン接種を入国の条件にしています。

これらの多くは熱帯地方でノミが媒介します。

虫を寄せ付けないことが重要です。

ジャングルや水辺に行く際は、袖のある服、長ズボンを着るなど、最低限の対応はしましょう。

虫除けスプレー(ディート入のもの)や、虫よけリングも効果的です。

また、事前にワクチンや薬で予防できるものも多いので、日本から出る前に確認しておきましょう。

厚生労働省検疫所FORCE

 

 

トコジラミ(南京虫)は伝染病にはかかりませんが、血を吸われ、2週間ほどの間とても痛かゆい思いをします。

国内では1970年代以降はほとんど駆除されましたが、近年は外国人旅行者の増加により被害が増えているそうで、船でも注意が必要です。

ベッドやソファの隙間に潜んでおり、駆除しても卵が一個でも残ると復活するため厄介な相手です。

これらの虫は、パラジクロロベンゼン(タンスにゴンなどの防虫剤)を嫌がりますので、スーツケースに入れておくと服に虫がつくのを防げます。

 

 

その他の病気

  1. 虫歯
  2. 盲腸
  3. アレルギー
  4. 持病

 

長年虫歯を治療せずにいた人が、そのまま海外に来て急に腫れるというケースが多いようです。

3ヶ月以上も日本を離れることになるので、心配のある方は事前に治療しておきましょう。

通常何回も歯医者に通うことになりますが、事情を説明すると一度に治療してくれる医院もあるそうです。

 

 

海外だと適切な医薬品が手に入らない場合もあります。

特に高血圧や発作、糖尿病などの薬は、不足すると命に関わります。

持病やアレルギーに関しては事前にしっかり確認し、医師に事情を相談して余分にお薬を処方してもらいましょう。

 

 

クルーズ船での実態

今回の新型コロナウィルスの流行に当たり、ニュース報道や船会社の発表を聞く限りでは、事実があまり適時に的確に公表されていないように感じました。

ピースボートに実際に乗ったときの状況を踏まえてご紹介します。

 

船内の診療設備

船内には町のクリニック程度の設備があります。

内科的な処置が可能で、レントゲンや点滴も受けられます。

軽度の外傷であれば、簡単な縫合などは船医が行えるようです。

また、インフルエンザなど致死性でない伝染病患者は隔離して収容することもできます。

重度の病気や怪我は手に負えないため、近くの病院に搬送されます。

船医と看護師がいますが、乗員乗客合わせて2000名ほど乗っており、高齢者の割合が多いので人手は常に不足しているようです。

 

 

船内での感染症の隔離について

乗ったのは5月中旬~8月中旬にかけての北半球クルーズ。

その時は季節外れにも関わらず船内でインフルエンザが大流行しました。

乗船2週間~1ヶ月後の間におそらく30人以上に感染していたと思います。

感染者が確認されたカフェや廊下では、ガスマスクをかぶったクルーが消毒液を散布していました。

ピーク時は病室として使える部屋が全て満員になり(定員10名くらい)、これ以上受け入れられないので患者が増えたら陸に搬送もあり得るとのアナウンスもしていました。

そうなってしまうと、熱と咳が酷い場合でも、途中で降ろされるわけにはいかないと診察を受けず部屋で寝ている人が大勢出ました。

酷い病状であっても診断しないと病名が特定できないので、隔離するわけにもいきません。

通常の場合、診察を受けるかどうかは、あくまで自己判断に任されています。

ただし現在は、新型コロナが大々的に取り上げられ、社会問題にまで発展していることもあり、問診票を配り、乗船時には体温測定を行っているとの発表がありました。

 

 

重傷者の緊急搬送について

肺炎で緊急搬送される90代の方もいました。

船はマラッカ海峡を通過中でしたが、進路をいったん陸に向け、救助艇と合流します。

海上で迎えに来た救助艇に移されて、走り去っていきました。

近くの病院に入院し、後に無事退院したようです。

 

他には、天井の配線の工事中に感電し、ヘリで運ばれていくクルーもいました。

急患が出ると船内放送で緊急アナウンスが流れます。

地球を一周する間に計5、6回位は緊急搬送があったように思います。

 

 

新型コロナを防ぐ上での課題

サンプリンス号では、問題の一つに乗員・乗組員双方の危機意識の低さがありました。

インフルエンザなどは慣れているはずですが、今回は新型のウィルスで現場の指揮にも混乱があったことと思います。

 

船の中で隔離され、政府からの情報も限定的で自分がいつ出られるかもわかりません。

連日のニュースでは、感染力が強く治療法もないので多くの死者が出ている武漢の様子が伝えられます。

乗客の大半を占める高齢者にとっては大変な心労だったのではないでしょうか。

 

クルーズ船でここまで大規模な事例が発生したのは初めてのなので、今回は課題が山積みでした。

非常事態発生時の迅速な対応や国家間の連携。

洋上の真ん中でより致死率の高い疾病が発生した場合。

船の運行に必要な上級職員全てに感染が見られた場合。

感染者、非感染者の受け入れ体制と、施設の確保。

船という特殊な環境ではより多くの問題を抱えています。

 

これを教訓に各国で対策マニュアルが整備されていくと思います。

ある報道では、教科書に載せるにあたり、不適切な例として日本政府の対応を反面教師的に取り上げるそうです。

 

今年の夏にはオリンピックをひかえ、ホテル不足から客船をホテルとして使う案も検討されています。

日本にとってはまさにこれからが正念場です。

 

それではまた、次回の記事でお会いしましょう👋